ドラゴン桜ドラマ版なにがよかったか

挫折、低迷、停滞している人の心の痛みが伝わってくる。あきらめ、おちゃらけ、意固地、反抗的、無感覚、刹那的、それらの内側に、傷ついて泣いている魂があり、桜木のかかわりによって、それが見えてくる。本当は泣きたかった?誰かに受け止めてもらいたかった?
桜木は、表面的なものの裏を見る力を持っている他に、どうしたらいいか、方法を指し示すことができた。生徒、教師の賛同を得られたわけではないが、少なくとも道を一つ示すことができた。結果どうなるかわからないが、今からでもできる建設的努力であることは評価できる。そして、ただアイデアを出すだけでなく、人に思いを伝え、実現していく力も持っていた。
個人的には僕は東京大学には行きたくない。そういう分野ではべつにNo.1にならなくていいから。やっている人には申し訳ないけど、重量挙げでNo.1にもなりたくない。
もう一点注目すべき点は、特(別)進(学)クラスへ勧誘するのに、強要してないこと。カネを動かしてきっかけを作ったりしていたが、基本的に本人の意志を確認していたし、嫌がっているのを無理やり強制することはしていなかった。本人の自主的な渇望がないと結果が出ない分野であったから、たまたまそうしたのかもしれないが、意志を尊重されることはうれしいことだ。
それはそうと、漫画版のほうが思想的にはすぐれているという話を聞いた。