貧富の格差以外のデジタルディバイド

スカイプのログイン状態の表示やmixiの被アクセス履歴の仕組みが、神経の細やかな人を消耗させるということがあるようです。自分の行動で相手を傷つけないか心配な人は、匿名で気軽にアクセスできるインターネットの仕組みのほうが気が楽みたいで、自分が誰か相手に知れる仕組みだと、相手のアクションに対して何か返さないといけない義務感にとらわれるとか、自分の行動で相手を傷つけないか心配になって、アクセスしても適切な行動を取っているか気になるし、しなくても相手を寂しく思わせるか気になるということがあるのかもしれません。

メールにしても、相手の真意、状況を汲み取って、適切な答えを書き、誤解をされないかどうか検討してから送信する、という作業が日々増大して苦痛になってくる、ということもあり、ただでさえ、心労があるのに、さらに身近な人以外の知り合いが増えていくというのは困るようです。

僕自身、メールを書いて、返事が返ってくる時に時々、ものすごく怒られる可能性を考えて、返信が読めなくなるという症状がずっとありました。それで、インターネットも十分活用できないということがありました。で、最近は、それは緩和されてきていますが、友達ができて、自分の嫌なところを見せてしまってもたいして気にされないということが繰り返しあって、人間に対する信頼感が少しできてきたのだろうと思います。一方、信頼感のない人は、インターネットを介したコミュニケーションが苦手なのかもしれません。実際に会うほうが苦手で、インターネット上のほうが楽という人もいるかもしれませんので、ひとくくりにはできませんが。

情報を伝えないといけない側からすると、インターネットを使えない人には、電話や手紙や実際に会って伝えないといけないので、夜中にできなかったり、忘れていたり、時間がかかったりという困難を伴いますが、それでもこちらの都合に合わせてもらうというのも、全員に強制できないというのは、自然なことでありますし、送り手が複数の手段で送っていく必要があるでしょう。ただし、送り手の時間も有限なので、余裕がない場合は、パソコンを持っている人にしか送らないというものがあってもいいかもしれません。それほど、絶対受け取らないといけない情報ばかりでもないですし。必要な情報は必ずもたらされるものかもしれませんし。