Qさま?というテレビ番組

南海キャンディーズの山ちゃんをだまそう、という企画で、しずちゃんがハリウッド映画に出演するため半年渡米して、その間南海キャンディーズ休業、というウソの設定で話が進み、ラジオ番組でリスナーに報告する場面で、山ちゃんに向けてしずちゃんが事前に書いてきた手紙を読んでいた。

僕は、聞いているとじーんときてしまったけど、それは、きっと放送作家さんが書いたものであり、しずちゃんは涙ながらに読んでいたけれども、なりきることで泣いているのであって、演技なのである。ウソの手紙で、泣いている僕は、世間知らずで、ちょっと頭がゆるいのか、というと、実はそうでもないのではないか。

放送作家さんは、こういうことを思っていてもおかしくないな、という内容を、想像力で現実から拾っているのであるだろう。この場合、事実でないとしても、ある部分は重なっているだろうし、世界のどこかでは事実として起こっていることじゃないのか。また、しずちゃんは、役どころになりきっている以外に、実際に感じていることが出てきているかもしれないし、本当に休業なり解散するときは、同じようなことを感じるかもしれない。

ただし、山ちゃんが終始、しめっぽい感じになってくることに対し、客観的に見て、安いドラマみたいであるというような判断を出したり、ラジオだからか、しどろもどろになってきたら、なんとかまともな話をしようとリカバリーを考えていたようだ。単なる照れだけではなくて、人間関係は、無垢なものだけで成り立っているわけでないので、冷静なポジションを取ろうとするのは、都会で生きている人の自然な姿であるかもしれない。事実、収録が終わると、ちょっと距離を取った関係という映像が見えた。正しい判断ができないと、対応を間違えてしまう。

あの手紙は、いい出来だったと思うので、もう一回見たい気がします。しかし、全体が演出されている可能性だってあるな。あまりやりすぎると逆に出演者に高度な技術が必要になるから、本当のことを入れたほうが楽だと思うけど。